大人の自覚 感謝の心

成人の日が来るたびに自分の二十歳の頃を思い出す人は多いでしょう。
どんな思い出がありますか。あのころ思っていた大人になっているでしょうか。

私は、と思い返せば、きれいな着物を準備して我が子の成長を祝いたいという親の気持ちを突っぱね、催しや式典にも出席しない「子ども」(ひねくれタイプ)でした。

今になって、お祝いを素直にありがとうと受けることこそが「大人」の態度だったのだと分かります。
そんなお子ちゃまでしたから、『自分もいよいよ大人→親に感謝』の考えもなく、何もしないままここまで来てしまいました。
自分の反省を踏まえて思うのです。
「これまで二十年間ありがとう」の思いを伝えましょう!
もう二十歳、まだ二十歳。
これからも親に頼る時があるでしょう。
相談に乗ってもらったり力を貸してもらったりすることはあります、親子ですもの。

でも! もう大人。

「ちゃんと社会人としてがんばっているよ」
「まだまだ頼りなく助けてもらうことが多いけど心配しないで。これからはしっかりやっていくよ」
そんな決意を込めて「家事団欒」を贈りましょう。

おいしい食事・お弁当を作ってくれたキッチン。
疲れをさっぱりと、時にはあの悔し涙も一緒に流してくれたバスルーム。
「立つ鳥跡を濁さず」ではないですが、これまで自分が育ってきた場所を美しくして、さあ大人の世界に飛び立とうではありませんか。

数十年前に感謝を伝えられなかった元新成人も遅くはありません。
感謝の気持ちを贈りましょう。
きれいに飛び立った鳥は、誰からも愛され、大空をどこまでも高く力強く羽ばたいていくでしょう。

そんな大人になってください。
新成人の皆さん、ご成人おめでとうございます。

成人の日コラム1226